野球のトレーニングにおけるフロントスクワットの効果
フロントスクワットをご存知でしょうか?
スクワットの中でもバーベルを後ろに担ぐスタイルが『バックスクワット』ならば、バーベルを前に担ぐと『フロントスクワット』という形になります。
フロントスクワットの効果
主に働く筋肉は大腿四頭筋です。
太ももの前側の筋肉です。
もちろん、スクワットなので、ハムストリングス、大臀筋も筋肉として使います。
しかし、バーベルを前に担ぐことで重りが前側に負荷がかかるので、大腿四頭筋の可動が増えます。
また、私がフロントスクワットで最も効果の期待できる目的は、
『体幹を強くする』ことが一番期待できます。
なぜなら、バックスクワットよりもフロントスクワットの方が姿勢の維持が難しいからです。
姿勢の維持をするためには、
『広背筋の柔軟性』『骨盤の前傾姿勢の作り方』『足関節の柔軟性』
基本的にこの三つが備わっていないと上手くできません。
特に、『足関節の柔軟性』が欠けていると下腿の前傾が不十分になり、腰椎が過度に前腕されます。
そうなると、腰痛の原因にもなります。
しっかりと足関節の柔軟性も強調できると良いですね。
フロントスクワットのやり方(ポイント)
動画のようにバーベルを前に担ぎます。
一番は姿勢の維持が難しいので、バーベルを肩に乗せることができればオッケーです。
もし上手く乗らなかったり、バーが落ちてしまうという人はバーをクロスさせて持っても良いです。
バーベルを乗せる場所は、腕を前に伸ばした時に出てくる肩のへこんでいる部分です。
そこに上手く乗せることができればベストです。
そして、そのまま真っ直ぐの姿勢のままスクワット動作を開始していきますが、その時にバーベルが落ちてしまうという人は、足首が硬いか、骨盤がうまく使えていないか、この二つに絞れます。
もし足首が硬くてうまくできない場合は踵の下に物を置いてスクワットをすると、とてもやりやすくなります。
骨盤がうまく動かない人は、ドッグアンドキャットとも言われるこのエクササイズをやると良いかもしれません。
野球にどう影響するのか
では、フロントスクワットはなぜ、野球に生きてくるのか。
私が一番伝えたいのは『姿勢の維持』です。
姿勢が崩れる=目線がぶれます。
姿勢が崩れる=動きにくい体勢になります。
つまり、悪い姿勢のまま競技を続けることになります。
目線がブレると、捉えたと思ったボールが打ち損じる可能性もあります。
背筋が伸びているのと、そうではないものではパワーの発揮は明らかに違います。
打球の飛距離で言ったら、ホームランかフェンス前の外野フライか。
それくらいの差があります。
良い姿勢ができないとしっかりと立つことができません。
しっかり立てないとしっかり歩くことができません。
しっかり歩けないとしっかり走ることができません。
つまり、良い姿勢になることが競技力アップにも繋がります。
バッティングフォームでも背筋が曲がっているのと、伸びているのとではオーラも違います。
フロントスクワットには下半身の強化よりも『良い姿勢』を作るためのトレーニングの一つだと私は考えています。
バーベルがない場合
おそらくこんな状況の人が多数でしょう。
「バーベルがなければいけないのか?」
いえ、そんなことはありません。
このトレーニングは小学生~アスリートまで取り組んでもらいたいトレーニングです。
(小中学生が行う場合はより一層しっかりとしたフォームでやること)
手を前にしたり、骨盤に手を当てながらスクワットをしたりすれば、まずは十分です。
負荷よりも正しい姿勢で行うことを意識してみてください。
重心の位置、膝とつま先の位置、骨盤の角度を特に意識して取り組んでみてください。
そして、慣れてきたらダンベルがある人はダンベルを肩に乗せてスクワットをしてみましょう。
フロントスクワットができるようになると、その先にあるパワートレーニングにも活かせます。
その話はまだまだ先にしておいてもいいかな~と思います。
まずは、
野球が上手くなるためにフロントスクワットをしっかりと良い姿勢で行えるようにする。
良い姿勢で野球をするためにフロントスクワットをする。
こう言った目的でトレーニングをしてみてください。